自動車の歴史 Part2-6

1901年のコロンビアモデル
(米国)

自動車の歴史トップ

自動車の歴史 Part1
1)自動車の起源
ニコラス・キューニョー
蒸気自動車
2)自動車輸送の問題
レッドフラグ法
3)自転車
内燃機関エンジン
4)マルコス
エンジンの進化
5)空気タイヤ
燃料

発展期 Part2
1885-1918
ヨーロッパ大陸
1)ダイムラー:
最初のモーターバイク
ダイムラーとベンツ

2)ベンツ:最初の車1
3)ベンツ:最初の車2
4)マイバッハとメルセデス
5)フランスの自動車
6)電気自動車
アメリカ合衆国
7)歓迎される自動車
アメリカの開拓者達
8)ヘンリー・フォード
Tモデルと大量生産

英国
9)自動車時代への参加
パイオニア
Vauxhall
10)英国社会と自動車
11)ロールス・ロイス
オースチン
ウィリアム・モリス

12)運転免許と登録証


自動車の歴史 Part3
自動車の歴史 Part4

【電気自動車】
19世紀後期の段階では、蒸気自動車とガソリン車に代わる車として電気自動車も選択肢のひとつにあった。正確な年は不明であるが、1830年代にスコットランドのロバートアンダーソンが最初に電気自動車の原型を設計したと言われている。オランダ、グローニンゲンのストラチン教授は1835年に小型の電気自動車を設計し、彼の助手であったクリストファー ベッカーがこれを組み立てられている。実用的でもっと成功した電気自動車は、アメリカ人のトーマス・ダベンポートとスコットランドのロバート・デビッドソンの両者によって1842年頃に製作されている。両者とも最初は再充電できないタイプの電池を使っている。フランスは電池に始まる技術面でこの時代の先導的な役割を演じている。
ガストン・プランテ(フランス)は1865年に性能の良い蓄電池を発明している。そして、彼の同僚のカミール・ファウレが1881年にこれを改良し、自動車用途に採用した。この改良型の蓄電池が電気自動車の道を切り開く元となった。
この後、フランスとイギリスが1800年代後半の電気自動車の発展と普及に貢献している。1899年にベルギー人のレーシングドライバー、カミール・ジェナツィは自分で設計した小型の電気自動車で時速68マイル(109km)の世界記録を出している。
一方、アメリカでは1891年にライカー(A.L.Ryker)が3輪の電気自動車を作ったり、ウィリアム・モリソンが6人乗りのワゴンを作り始めるようになるまでは電気自動車には関心が向けられず、その関心に火がついたのは1895年以降になってからであった。1897年に最初の商業用途として、フィラデルフィア電気自動車会社によって製作された車がニューヨーク市のタクシーの全車両に採用された。

1902年のWoodの電気自動車
(米国) 

1902年のウッド・フェートンのような初期の電気自動車は車台にモーターを付けた以上のものではなかった。フェートンは走行持続距離18マイル、時速14マイルで、価格は2000ドルであった。1916年にはウッドは電気自動車とガソリン車のハイブリッドカーを開発している。
20世紀初頭のアメリカは裕福で、蒸気、ガソリン、電気と色々な選択が可能であった自動車の人気がますます高まっていた。1899年と1900年の両年はアメリカでは、他のタイプの自動車が売れ切れてしまっていたため、電気自動車史にとってもハイライトの年になった。
20世紀初頭の時点では、電気自動車は他のタイプの車に比べ多くの利点を有していた。ガソリン自動車に見られるような震動やにおい、騒音もなく、クリーンでスムースに走った。操作性の上でもガソリン車のようなギアシフトの必要がなかった。このため、電気自動車は、スタートの時のクランク操作や走行時のギアーシフトなどのマニュアルの操作を好まないご婦人方のような人たちに特に好まれていた。蒸気自動車もギアシフトは不要であったが、寒い朝などにはスタートするまでに45分もかかる上に、タンクに水の補充なしで走行できる距離も、1回分のバッテリーチャージで電気自動車の走行可能距離よりも短かった。
しかし、電気自動車のバッテリーは重く、自動車のパワーはその重量を動かすために使っているようなものだったし、長距離を走るガソリン車の燃料を補給することはできなかった。このため、電気自動車の最高の利用条件というのは、当時舗装されていた市中の良好な道路だけを使うローカルな通勤のような条件に限られていた。1回の再充電での走行距離は65kmを超えることはできなかったし、短い虚位だけの使用に限っると、時速は24kmを超えることができなかった。
電気自動車の全盛は第1次世界大戦までで、1920年頃までであり、生産のピークは1912頃であった。
トヨタ博物館探訪