自動車の歴史 Part1-1
自動車の歴史 Part1
1)自動車の起源
ニコラス・キューニョー
蒸気自動車
2)自動車輸送の問題
レッドフラグ法
3)自転車
内燃機関エンジン
4)マルコス
エンジンの進化
5)空気タイヤ
燃料

発展期 Part2
1885-1918
ヨーロッパ大陸
1)ダイムラー:
最初のモーターバイク
ダイムラーとベンツ

2)ベンツ:最初の車1
3)ベンツ:最初の車2
4)マイバッハとメルセデス
5)フランスの自動車
6)電気自動車
アメリカ合衆国
7)歓迎される自動車
アメリカの開拓者達
8)ヘンリー・フォード
Tモデルと大量生産

英国
9)自動車時代への参加
パイオニア
Vauxhall
10)英国社会と自動車
11)ロールス・ロイス
オースチン
ウィリアム・モリス

12)登録とライセンス

自動車の歴史 Part3
動車の歴史 Part4

自動車の歴史トップ
【はじめに】
現代社会は自動車をなくしてはもはや語れないと言っても過言ではないが、その自動車も百数十年前 には全く存在しなかったことは少し想像しがたい状況かもしれない。自転車や馬車にガソリンエンジンを付けた自動車が作られるようになったのは1800年代半ばのことであるが、多くの人たちの改良や発明の積み上げによって現在の洗練された車社会が構築されている。初期の開発時の車については、誰もが知っているようで知らない部分が多い。現在のコンピューターの発展や今後のIT社会の発展を占う意味でも、自動車の開発と発展の歴史を知ることは大変に意味のあることのように思われるので、本サイトでは自動車の歴史について少し紹介してみたい。自動車の幕開け時代を知ることによってクラシック カーの魅力を知ると共に、我々にとって最もなじみの深い耐久消費財の将来を考えてみたいと思う。
オランダで作られた風力車
オランダの風力車
【言葉の由来】
自動車の英語といえば、car、automobileとか色々ありますが、Automobileはギリシャ語のAuto(自動:self)とラテン語のmobils(動くmoving)から来ています。一方、Carは古代セルティク語でcar、wagonを意味するcarrusからきています。日本語の自動車はAutomobile由来でしょう.
【自動車の起源】
何の起源でもそうであるが、自動車の本当の起源というのも確かなことを言うのは難しい。アイデアだけなら13世紀の哲学者の著述にも見られるし、15世紀になるとイタリアのフランシスコ・ジョルジオ・マティーニやレオナル・ド。ダビンチなどによって具体的なアイデアが絵に描かれている。その後も色々な試みが行われており、17世紀の初頭にはオランダで風力を利用した車が組み立てられたり、1649年にはドイツの時計職人がゼンマイで小さな荷車を動かすことを考えている。1700年代には実際にゼンマイ仕掛けの車が組み立てられているが、実際のところ、短い距離しか荷車を動かすことはできず、ゼンマイ仕掛けのおもちゃ同様、数分毎にゼンマイを巻かなければならなかった。このような意味では自動車の原型というものは随分古くから考えられてきたと言えるのである。

18〜19世紀の産業革命の間、英国は世界の産業の先端であった。この国の石炭で得られた富は、蒸気機関を工場の産業機械の動力として活用した先駆的な事業者を助けることとなった。蒸気機関は英国を多忙な工業国にし、馬なしで動く輸送機関というアイデアを実現するきっかけを与えた。蒸気機関が据え付けの機械として利用できるのであれば、動くことのできる機械の動力として利用できないはずがないと考えるのは当然であった。

【ニコラス・キューニョー】
実際、フランス軍の将校であるニコラス・キューニョーは最初にこれが可能であることを示して見せた。1769年にニコラス・キューニューはFardier vapeur(蒸気ワゴン)と名付けた3輪の木製の車を作った。この車は全長8m、幅2.5mで、正面に大きな金属製の水の入ったボイラーがついていた(右の写真参照)。
Fardier vapeurの前輪にはロッドで2つのピストンが繋がっており、ピストンがシリンダー内を上下すると、ゆっくりと車輪が回るしくみとなっていた。Fardier vapeurは時速3.2kmで走ったが、15分ごとにボイラーに水を補強しなければならなかった。さらに悪いことには、大きなボイラーの重さがFardier vapeurの動きを鈍くさせ、バランスを取るのが大変であった。キューニューは車の制御を失って壁にぶつかって、完全に車を壊してしまった。
ニコラス・ジョセフ・キューニュー
(Nicolas Joseph Cugnot)
コグノットの蒸気自動車:カブリオット図2
トヨタ博物館探訪
コグノットの蒸気自動車:カブリオット写真
キューニューはこれに懲りて実験をあきらめ、軍人に戻ってしまったが、かれのFardier vapeurは機械的な輸送手段としては歴史的なマイルストーンとなった。彼の業績によって、蒸気機関は自走式の車の動力として使えるが、かなり重いものとなることなどが明らかにされたのである。
蒸気で動く車のアイデアはフランス、イギリス、アメリカなどの国のの他の人たちによって、さらに進化させられた。彼らはコグノットのカブリオットの欠点を改良し、軽くて、もっと安定して動き、補給の頻度も少なくてすむもっと小さなボイラーを作り上げた。19世紀初頭までに、蒸気車はこれらの国々で、常時乗客を乗せて走るにまで成長を遂げている。
1801年、フランスの科学者フィリップ・レボンは蒸気ではなく、空気と石炭ガスの混合物で動力を生み出すエンジンを発明した。この混合ガスはシリンダー内で点火され、爆発力によってピストンを前に押し出す力を生み出した。しかしながら、レボンは1804年に殺害されたため、この新しいエンジンの更なる発展を見るためには、その後50年も待たなければならなかった。
コグノットの蒸気自動車:カブリオット図1
キューニューのFardier vapeur